特定空き家に指定されると固定資産税が6倍になる
危険で放置された空き家があると、地方自治体はその空き家を特定空き家として指定します。
特定空き家に指定された後、一定期間が経過すると、その空き家の固定資産税は通常の6倍に引き上げられます。
以下では、特定空き家に指定されてから固定資産税が6倍になるまでの流れを詳しく説明します。
特定空き家に指定される条件
特定空き家に指定されるためには、以下の条件があります。
1. 空き家が倒壊の危険性があるなど、著しく保安上の危険がある状態であること。
2. 動物が住みついており、著しく衛生上の問題を引き起こしている状態であること。
3. 適切な管理がされず、著しく落書きや樹木の不適切な成長などがあり、景観が損なわれている状態であること。
4. 周辺の生活環境の維持に不適切な状態であること。
特定空き家に指定された場合、自治体からは助言・指導・勧告が行われます。
参考ページ:不動産売却 使っていない不動産が特定空き家に指定されると固定資産税が6倍!
助言・指導では、空き家の適切な管理方法などが通知されます。
これに従って空き家が適切に管理されると、特定空き家の指定は解除されます。
しかし、助言・指導にもかかわらず空き家の状態が改善されない場合、勧告が行われます。
特定空き家に指定されて固定資産税が6倍になる
勧告が行われると、特定空き家の土地に対する固定資産税の減税措置が解除されます。
先に述べた通り、土地の固定資産税は、住宅の敷地が200㎡以下の場合は1/6に減額されます。
しかし、特定空き家の場合は、この減税措置が解除されてしまうため、実質的に固定資産税は6倍に増えてしまいます。
さらに、固定資産税だけでなく、特定空き家の土地には都市計画税もかかります。
通常、土地の都市計画税は敷地面積が200㎡以下の場合は1/3減税され、200㎡を超えた部分は2/3減税されます。
しかし、特定空き家に指定された場合は、この減税措置も解除されてしまいます。
以上が特定空き家に指定されて固定資産税が6倍になる流れです。
適切に管理された空き家は、このような増税を回避することができます。
自治体との連携や迅速な対応が重要です。
空き家のオーナーは、定期的な点検や適切なメンテナンスの実施に努めるべきです。