定期借地権とは
定期借地権は、土地利用の権利を借りる形式である。
通常の分譲マンションでは土地と建物を同時に購入するが、定期借地権付きマンションでは、土地を借りる形式であり、建物の所有権は持っているが、土地の所有権は持っていない。
定期借地権付きマンションと通常の分譲マンションの違い
定期借地権付きマンションと通常の分譲マンションの違いは、土地の所有権が異なる点である。
通常の分譲マンションでは土地と建物を同時に購入するが、定期借地権付きマンションでは、土地の所有権ではなく、土地の利用権を借りる形式になる。
定期借地権付きマンションのメリットとデメリット
定期借地権付きマンションの購入には、以下のようなメリットとデメリットがある。
メリット:価格が通常の分譲マンションよりも安いことが多い。
土地を購入しなくても住むことができるため、初めての不動産購入や予算の制約がある場合におすすめ。
デメリット:購入後のランニングコストが高くなる可能性がある。
定期借地権の契約期間が終わると、土地利用料が再交渉されるため、将来の費用は不確定要素となる。
また、土地が借りられなくなるリスクや契約更新手続きに注意が必要。
参考ページ:定期 借地 権 付き マンション デメリットばかりなのか?メリットも解説
定期借地権付きマンションの市場状況
定期借地権付きマンションは、通常の分譲マンションに比べて市場での供給数が少ない傾向があります。
国土交通省の統計によれば、2021年には約10万7,000戸の分譲マンションが供給されましたが、その中で定期借地権付きマンションは一部に過ぎませんでした。
定期借地権付きマンションは、土地の所有者との定期借地契約に基づいて建設されるため、土地を購入する必要がなく、低い買い入れ価格で購入することができます。
一方で、土地の所有権を持たないため、建物の価値が時間とともに減少する可能性があります。
このようなメリットとデメリットがあり、需要がある層と需要がない層が存在しています。
定期借地権付きマンションが市場での流通数が少ない理由はいくつか考えられます。
まず、土地所有者との契約や土地の賃料などの条件が複雑であり、一般の分譲マンションに比べて手続きや費用が多くかかることが要因の一つです。
また、一部の地域では定期借地権付きマンションに対する需要が低いため、開発業者や建築業者が積極的に供給を行っていないことも影響しています。
一方で、定期借地権付きマンションは、低価格で入居者が住むことができるため、経済的な理由から需要がある場合もあります。
特に、都市部や人口密集地では、土地の価格が高騰しているため、定期借地権付きマンションが経済的な選択肢として選ばれることもあります。
総じて言えることは、定期借地権付きマンションの市場は、一般の分譲マンションに比べて需要と供給のバランスが取りづらい傾向にあります。
需要の変動や地域の特性など、様々な要因が影響しています。
今後は、需要や消費者の嗜好の変化に合わせて、供給数も変動していくことが予想されます。